核兵器のない世界を目指す  -人類と地球の未来のために考え、学んだ3日間-

 全厚労平和委員会主催で恒例の原水禁世界大会に今年も参加しました。全厚労からの参加者は家族も含め総勢11県68名。1日目(8/4)は開会総会が広島県立総合体育館・グリーンアリーナで行われました。開会宣言、主催者報告、広島市長挨拶、被爆者挨拶、政府代表挨拶、国会議員挨拶・メッセージ紹介がありました。セッションⅠでは「核兵器の禁止、核兵器のない世界の実現を核保有国と核依存国でのたたかい」として世界各国の有識者のメッセージがありました。セッションⅡでは「核兵器禁止条約に参加する日本を-草の根の運動交流」として全国各地の民間団体等の取り組みが紹介されました。

 2日目(8/5)は、分科会に分かれ参加者も各々興味がある会に参加しました。フォーラム参加であったり、動く分科会の基地調査行動であったり、碑めぐりでは平和公園の中の原爆碑や当時の惨状を物語る貴重な原爆遺跡を見てまわりました。原爆遺跡「旧陸軍被服支廠めぐり」に参加された班は被爆した人々の臨時収容所にもなった倉庫群を見学しました。

 3日目(8/6)は、朝8時に広島平和公園の「原爆の子の像」前に集合し折り鶴奉納と(長野佐久支部の参加者がNHKの取材・中継されていました!)、8時15分から被爆者への黙とうを捧げました。その後、10時30分より再びグリーンアリーナでヒロシマデー集会に参加しました。

 今年は全厚労独自参加企画として「灯ろう流し」を行いました。参加者の皆さん思い思いのメッセージを書き込み川に流しました。

 

暑い、熱い、広島!

2024原水爆禁止世界大会in広島を終えて

全厚労中央副執行委員長(平和担当) 岡村 秀人

全厚労ピースフラッグ(まもろういのち・黄緑色)を掲げる岡村副委員長

 8月4日から6日の3日間にわたり原水爆禁止2024年世界大会が広島で開催されました。そこでは、原爆の悲惨さが語られるとともに、戦争ではない対話を必要とした世界平和が訴えられました。戦争では物事が解決しません。ましてや核を用いた争いは人類を破滅に追いやるものと思います。今年は例年に比して多くの組合員およびそのご家族にご参加頂きました。全体会当日は非常に暑い外気温であったものの、その気持ちも熱く皆さん議論に耳を傾けていました。

 分科会では、私は「呉基地調査行動」に参加させていただきました。呉というと皆さんは戦艦大和を想像する方も見えるかもしれませんが、今回は実際の呉基地を目指しました。灰ヶ峰山頂から眺める呉市内は港湾都市であることが再認識され、その後みた潜水艦隊には静かな出で立ちが不気味なくらいでした。

 最終日の灯ろう流しにも多くの方が参加して頂きました。私は「ふたたび白衣を戦争の血で汚さない」ことを強く祈念し、その言葉を灯ろうに記して川に流して参りました。最後に、今年はホントに全国から多くの方に参加して頂きありがとうございました。

 

2024原水爆禁止世界大会in広島 参加者インタビュー

A「参加したきっかけ」

B「参加しての感想」

 

高島 美幸さん(静厚労中伊豆支部・作業療法士)

■A 以前中執で平和委員になった際には、ビキニデーを目前にしてコロナ禍となり、原水爆世界大会への参加は出来ませんでした。今年度、中伊豆支部の平和委員が退職したこともあり執行委員長に声をかけていただき、とても関心があったので、今回の広島のツアーに参加することができました。

■B 世界中の人が核廃絶の願いを持ち世界大会に参加していました。草の根運動、平和行進、署名活動や情報の拡散等、大勢の人が核兵器と戦争をなくすために活動している事を知りました。

 80代の方が東京から広島へと長距離の行進に何度も参加されていたり、高校生が平和ゼミナールを通して学習したり演説している姿はとても感動的でした。演説の中で、「平和とは、誰もが安心して暮らせる社会」と言っていたことが印象に残りました。今ある平和はそこにあるものではなくて、たくさんの人が守って来たものと感じました。

 戦争の悲惨さを学び、平和を守るための行動に自分も何かできることを考えて参加していきたいと思う3日間でした。私は普段中伊豆温泉病院で作業療法士として働いていて、高齢の方と接することが多いので、終戦記念日に向けて身近な方の体験も(話してつらくない範囲で)伺うことが出来たら、それを伝えていくことなら自分にでもできるかもしれないと思いました。

 

 

日向 希さん(長厚労佐久支部青年部事務局長・作業療法士)

佐久支部の皆さんと折鶴をもって(右から2番目)

■A 今年は広島県での開催とのことで、原爆ドームを一度見てみたいという気持ちで参加しました。

■B 参加するまでは、正直、戦争の話は自分の中で少し避けてきていました。しかし、今回、原水禁世界大会に参加したことで、分科会では当時の映像を見たり、原爆ドームを見ることで、本当に日本で起こっていたことなのだと目の当たりにし、たくさんのことを学ぶことができました。これから戦争を知らない人が増えてきますが、何が起きていたのか、核兵器がどれだけ怖いものなのかを伝え続けていかなければと思いました。大変貴重な体験ができた3日間でした。広島焼きも美味でした。

 

 

五十嵐 栄介さん(福厚労塙分会青年部部長・看護師)

青年の皆さんと平和を思う(前列右から3番目)

■A 参加のきっかけは、以前原水

禁に参加したことのある職場の先輩から参加をすすめられたことです。実際に現地に行くことでしか得られない情報がたくさんあって勉強になるとのことで話があり、

興味を持ったため参加させていただきました。

■B 現在、世界の情勢が再び混乱を起こしている中、日本だけでなく、世界規模で戦争や核を廃絶するために多くの人が取り組んでいることを実際に感じ取ることが出来ました。会場で発表されていた方のような発信力はありませんが、”平和のために自分が出来ることはなんなのか”を考え、今回参加して感じ取った思いを自分の近くの人たちに伝えていくだけでもひとつの取り組みとして微力ながら貢献できるのではないかと思いました。

 今回の参加は自分の中でとても貴重な経験となりました。ありがとうございました。「No moreHiroshima, No more Nagasaki, No more Hibakusha, No more any war.」