23春闘アンケートで見える 現場実態と私達の要求物価高騰!実質賃金低下!要求額は近年最高額に

23春闘アンケートで見える
現場実態と私達の要求物価高騰!実質賃金低下!要求額は近年最高額に

 要求の重要なエビデンスとして取り組んでいる春闘アンケート。今年は、2月15日現在15県10,106名分が集まりました。現場実態をつかみ、要求に確信を持ち23春闘団結して頑張りましょう。アンケート結果を紹介します。
 集計されたデータは正職員が92・5%、女性が回答の75・8%を占め、年代では、20代が27・3%と一番多く、40代26・9%、30代25・5%と続きます。組合はあるが加入していないという方、6・3%からもアンケートを集約しています。

生活が「苦しい」と考える人が半数

 生活が「かなり苦しい」と答えた方は、昨年から0・4ポイント増えて、「やや苦しい」と合わせて53%となり、過半数が生活の苦しさを訴えています。昨年と比べ、さらなる物価高で食費や光熱費などが上がり、家計への負担が増したことが影響していると考えられます。

賃金不足額も「4万円」越えに

 20年からのコロナパンデミックで旅行などの外出や外食などの消費支出が減り、不足額は21年にかけ減少。しかし、ロシアのウクライナ侵略戦争でエネルギー価格や物価が高騰。そして円安。「生活が苦しいと感じる」の回答と同様、不足額は増加し、4万1千円を超えています。
 平均要求額は近年で最高額となり、3万1千円を超えました。

過労死ライン越え早急に改善しよう

 月の平均時間外労働12・5時間で減少傾向です。脳・心疾患の発症との関係性が強まる45時間以上の残業をしている人は4・2%となっています( 40時間〜50時間未満含)。夜勤交代制労働では60時間未満であっても労災認定される可能性があることや、80時間を超える過労死ライン越えなど危険な長時間労働は早急に改善していく必要があります。

不払い労働は違法請求し実質賃上げに

 月の平均賃金不払いは4・8時間と昨年に比べると0・4時間減少しましたが、経年で見れば横ばいです。全厚労平均賃金で計算すると月約1万1千円を超え、年間では約13万7千円超になります。請求しやすい環境や仕組みづくり、声掛けなどを通して不払い労働を一掃しましょう。時間外労働を請求することで、会側に人員不足を認識させることにもつながります。

人員不足が加速現場から声をあげよう

 「職場で不満を感じていることについて」の項目では、傾向は変わらず、「賃金が安い」というのが半数以上で、「人員が少ない」が4 割弱、「休みが取れない・少ない」が2割強となっています。特に「人員が少ない」は、この2年間でカーブが急になっています。コロナ禍での療養期間や、クラスター、夜勤勤務者の減少が背景にあると思います。人員増の要求と合わせて離職防止策や、「社会的役割に見合った賃金」が必要です。23春闘では、春闘アンケート結果から現場の実態と要求を掴み、大幅賃上げ要求に確信を持ち、声をあげていきましょう。

自由記載「政府への要望」から

★医療従事者は仕事を優先しているため、旅行支援などの恩恵も受けられず、コロナになっている人も多い(患者からうつる)。医療従事者に特別な休み(1週間)や一時金を是非ともお願いしたい。
★物価ばかり上昇していますが、給料は変化ないのは生活に負担を感じる。
★世間はコロナ共存の流れだが、病院職員はコロナ感染対策のためプライベートが制限され、現場も対応・対策で業務が今まで以上に大変になっている。職員の生活保障はどうなるのか。
★コロナ病床への補助金が病院の赤字の補填となっている。コロナ病棟で約2年働き続けているが、コロナ病棟勤務手当もなくなりもう少し給料を上げてほしい。世間はwithコロナで旅行等もしているが、スタッフが少ないので家族や自身がコロナになるとコロナ病棟が回らなくなるのでコロナ病棟看護師は今でも自ら自粛している。(本当は旅行に行きたいがいけない)
★税金が高い。給料が上がらないのに税金だけが上がる。
★物価上昇したので賃金を上げて欲しいし、消費税などの負担を軽減して欲しい。
★もともと少ない人員配置、コロナでさらに人手不足。現場の看護師は頑張っている。診療報酬が改定されない限り変わらない。大事な人材が退職していく。毎回人手不足を訴えているのに、国の病床数減らす方針から解決せず。反対にコロナ病棟増やしなさいと。医療・介護の現場が限界。
★看護師の負担が年々増していくなか、それに見合った賃金の増加は得られていない。だから離職が増えていく、そして残された者の負担が増えていき負の連鎖。この負の連鎖を断ち切る手立てを打たないと、看護師が世の中からいなくなる。
★子どもが成長していくにつれ、教育費がかかる。お給料がほんの少しずつ上がっても、教育費や食費には、足りなさすぎる。将来の年金で、老後生活していくには足りなさすぎる。