23春闘で、賃上げ(ベア)今年こそ イギリス・アメリカでは、大規模なデモ・ストライキで大幅賃上げと増員も!

23春闘で、賃上げ(ベア)今年こそ
イギリス・アメリカでは、大規模なデモ・ストライキで大幅賃上げと増員も!


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 コロナ禍で看護職を始めとするケア労働者の過酷な実態は、世界的にも明らかになりました。また食料品や燃料等の物価上昇など、インフレによって、実質賃金が落ち込んでいるのは世界共通です。この状況を変えたいと、看護師や救急隊員などのストライキやデモが拡がっています。

 イギリスは病院のほとんどが国営病院で、国民医療制度(NHS)で運営されています。看護師の組織である王立看護協会(RCN)は、昨年12月に2回のストライキを実施。22年9月に約4%の賃上げが決定されたものの、その後も物価高によるインフレが続き、19%の賃上げを求めて立ち上がったものです。106年の王立看護協会の歴史の中で、ストライキは初めてのことで、これに呼応した交通機関や郵便局などの職員もストライキに立ち上がりました。
 アメリカ・ニューヨーク州の2つの病院では、賃上げと増員を求めて当局と交渉していましたが、妥結に至らず、約7千人が参加するストライキを実施しました。ストライキを背景にした交渉の末、3年間で19%の賃上げと、看護師の適正配置など170人の増員で暫定合意を勝ち取っています。
イギリス看護協会の交渉は、年明け以降も続いていますが、いまもストライキや支援の輪が拡がっています。

物価高に見合う大幅賃上げは必至

 日本でも物価高による実質賃金低下は、厚労省が1月6日公表したデータでは、22年11月で前年比3・8 %、8ヶ月連続、8年6ヶ月ぶりの大幅マイナスとなりました。帝国データバンクの調査では、22年の食品値上げが年間累計2万1千品目弱に上り、23年も4月までの予定で、7390品目に上り、前年同期比で58%増にもなっています。この2月には4千品目以上の値上げもされています。
例年の定期昇給は、2〜2・5%程度で、ベア(基本給の引き上げや格付けアップ)など月例賃金引き上げなしには、実質生活水準が下がってしまいます。
 欧米の闘いにも学び、多くの仲間で「大幅賃上げの声」を上げていくことが求められています。