全厚労新書記長就任あいさつ・青年委員会コーヒーでアピール再開

書記長就任にあたって

全厚労書記長 大栗 陽

 

 この度、9月2日の第71回定期大会で全厚労書記長に就任した大栗陽(あきら)です。出身労組は徳厚労です。労組では副委員長歴が長く、執行委員長も複数年経験しましたが、全厚労四役になってからは再び副委員長でした。実は書記長というポストに就くのは今回が初めてで、一刻も早く全国の皆様に信頼してもらえるよう粉骨砕身していく決意です。

ホワイトな医療・介護職場に

 最近の日本の労働環境、特に医療を取り巻く環境は厳しさを増しています。世間ではコロナ禍で、特に看護師の働き方に関して一躍注目を集めることがありました。国立病院機構・東京医療センターでの大量退職が某週刊誌の記事にもなりましたが、欧米各国のような看護師大規模デモが起こり、労働環境改善や権利獲得に繋がらなかったことは、同じ医療職として歯がゆい思いがありました。実際、東京医療センターでは、サービス残業が横行、研究や研修を休日にさせられる、年休も自由に取れず、退職時の年休消化も許されないなど、医師を含めた医療業界のブラック体質を改めない限り、医師・看護師不足の現状は変わらないと感じました。
 看護業界に労基法は通用しない、と認識している組織や人物が、つい最近までも主流にいたということが如何に時代錯誤でおかしいか。現場で労組役員をしていると看護師の勤務管理の杜撰さに驚くことばかりです。昔から「患者様のために」「命を預かっているから」という建前で、やりがい搾取する体質はコロナ禍を経ても、それほど変わっていません。厳しい言い方をすると、サービス残業に甘んじている者は本来労働者、ましてプロの専門職とは呼べません。
 2008年に過労死認定された村上優子さんのお母さん(看護師)は、全厚労の看護集会で「自分がプロの看護師だというのならば、働いた時間はプロとしてしっかり請求して欲しい。プロのプライドを持って働いて欲しい」と訴えられていました。私もその通りだと思います。
 医療業界自体に労基法や労働協約を守らせる遵法闘争が必要です。それだけでもかなりの割合で働きやすい職場になります。これ以上、医師や看護師の過労死のニュースを出したくはありません。
 幸いにもこのニュースを読んでいる組合員の皆さんには、病院・施設に労組があります。現場で起こった様々な問題は労組役員を通じて、改善に取り組んでくれるでしょう。全厚労でも各県の諸問題について全力でバックアップしていきます。

仲間と現場を変える喜び

 昨今、労組離れが叫ばれて久しくなりました。実際に自分の職場でも「労組に入っていてもメリットがない」「非組合員と条件面で変わらない」と加入しない職員もいます。また執行委員や役職をやりたがらない方も増えています。しかしそれは実にもったいない事です。実際に病院を運営している会と直接、要求できる機会を(名目上でも)対等に持てるのは、労組に加入しているからこそです。
 執行委員会を通して、職場の問題点を持ち寄り討議し、要求にまとめるプロセスは仕事上でも生かせます。また組合員も様々な意見や考え方を持っています。それらの意見を傾聴し、要求案にまとめていくのは確かに大変ですが、自分自身のモノの見方や視野を広げてくれたし、大変勉強になりました。
 実際、要求したことがそのまま通るほど現実は甘くありませんが、要求の一つでも達成・前進することでのやりがいと喜びがあります。それも同じ仲間の労組役員と共有し分かち合えることは何ものにも勝る財産になります。ぜひ環境的に許される方は労働運動に積極的に関わってみてください。必ずやあなたの人生にプラスとなることでしょう。

産業別労働運動への期待

 日本でも欧州のような産業別労働組合運動への期待として、1つは産別最低賃金の創設があると考えています。全国で最低賃金の引上げが行われる以上、医療・介護職には、さらに魅力ある賃金水準が必要です。もう1つは、物理的な労働時間の上限設定です。医師だから適用除外などもってのほかで、足りないのなら供給量を増やすべきです。このことに関して、日本で唯一の医療の産業別労働組合=日本医労連と連携をとり、取り組んでいきたいと考えています。
 私自身は24年3月までは現場からの参加となりますが、冒頭でも書いた通り1日でも早く書記長職としての仕事を覚え、全厚労の組合員・仲間のお役になりたい所存です。
 団結、ガンバロー!!


青年委員会
コーヒーでアピール再開

心を込めてコーヒーを淹れてくれた青年部の皆さん、カンパに協力いただいた皆さん、ありがとうございました。

 定期大会に参加した青年委員や元青年委員で、コロナ禍で自粛していたコーヒー財活(カンパ)を再開しました。2日間で約60杯1万3千円のカンパを頂きました。
 24年7月に開催する全厚労青年集会「K‘s金沢」への各県からの参加を呼びかけながら、青年部の存在をアピールしました。今後の集会でも積極的に取り組む予定です。見かけた際は是非おいしいコーヒーを飲みにいらしてください☆