診療報酬制度改善・大幅引き上げ-医療・介護へ国からの大胆な支援を

23秋・国会議員要請行動で衆参厚労委員など100名を訪問

「一言署名」で財務・厚労大臣へ現場の声を届けよう!

  全厚労は9月21日、中執会議と連動させて、国会議員と全厚連への秋闘要請を行いました。9県16名の中執が参加。事前に衆参厚労委員と21年春の衆議院賛同議員、計100名に要請書と資料を送り、「ケア労働者の賃上げ・処遇改善」に向けた診療報酬改善・大幅引き上げや公的病院への財政支援、真の「働き方改革」が進むような施策の実施を求めました。

  アポイントを取って懇談できた議員や当日直接会えた議員は10名以上になりました。国会閉会中で議員が地元に帰っている方も多い中、秘書の方々にもしっかりと医療・介護現場の実態を訴えて、改善を求めてきました。

三ツ林裕巳衆議院議員(厚労委員長)は四役で訪問

  また9月15日には、四役会議と連動して三ツ林裕巳衆議院議員(衆議院厚労委員長・農民の健康を創る会事務局長)とも懇談し、「診療報酬の引き上げが最大の要求ですね」と答えられ、全面的な賛同を頂きました。

  9月21日の要請では、16名の中央執行委員で4班に分かれ、議員会館を回りました。

泉田裕彦衆議院議員は財政問題を熱弁

  泉田裕彦議員(自民・新潟)は、「国民や政治家の多くが財務省にだまされている。財政出動で経済を回すべき。賃上げしなきゃ消費は伸びない」と20分近く、熱く話されました。

阿部知子衆議院議員に要請書を手渡し

  阿部知子議員(立憲・神奈川)は、「現行の評価料は分断に繋がる。農業と医療のインフラを担っている厚生連には頑張って欲しい」とエールを送って下さいました。

小川淳也衆議院議員の秘書と懇談

  小川淳也議員(立憲・香川)は秘書対応でしたが、30分ほど懇談しました。「医療は公的なもの。医療費がきちんと正しく使われているのか。労働者に回っていない。働き方を含め、医療従事者の献身に頼っていくべきではない」など議員の考えを代弁して話されました。
  その他、当日アポを取れたのが、高橋千鶴子議員、本村伸子議員、宮本徹議員、塩川鉄也議員。アポを取って秘書と懇談したのが青山大人議員。下条みつ議員、篠原孝議員、野間健議員、城内実議員とは当日、議員本人と話すことが出来ました。
  地元事務所で懇談したい、病院視察させて欲しい、国会質問をしたい等の反応ももらっており、引き続き協力を要請していきたいと考えています。
  地元から来ているというと反応も良く、今回参加者のいなかった県選出議員は、「次回は是非、地元の皆さんと懇談したい」と話されていました。
  激励・賛同のメッセージも寄せられています。

アポイント取りくりかえし要請も

看護師出身の石田昌宏参議院議員とも

  10月10日には、追加でアポの取れた石田昌宏議員(看護連盟出身)ら数名の議員とも懇談。議員は「将来を見据えた発想の転換も必要になっている。医療費の問題は、国民の理解や世論の盛り上がりが重要」として、「自分も頑張っているが、労組は労組らしい運動を進めてほしい」と話されました。
  23秋闘で全厚労は、国を動かすには、現場の声を具体的に伝えていくことが必要だと財務大臣・厚労大臣宛の「一言署名」に取り組んでいます。ネットからも可能ですので、ぜひ多くの人から声を上げてもらうことを呼びかけます。

処遇改善と法律遵守の徹底指導を要請

  議員要請後には大手町JAビルの全厚連へ向かい、23秋闘要求を要請しました。
  要請団は、議員要請に残った4名を除く、12名の中執。全厚連からは、前田参事(元農水省)の他、経営支援部の職員ら3名が対応しました。
  冒頭、岩本委員長は、「コロナ禍の3年間で、補助金等もあって全厚連全体では相当の内部留保が積み上がっている。4〜6月期の医業収支は厳しいとされているが、年末一時金は、物価高や光熱費増等で下げる状況にはない。人に手当して人員確保するためには前年水準確保は当然のこと、引き上げの方向で指導や全厚連内での議論をして欲しい」と訴えました。
  前田参事は、「今年度第1四半期は、医業収入増の傾向だが、それ以上に費用、特に光熱費の伸びが凄まじく高くなっている。交付金の給付も各県水準がバラバラで、農民の健康を創る会を通して要請を続けている。現在は経営指導方針も変え、病院毎の経営分析・指導も強めているところだ」などと説明されました。
  要請団からは、各所で労基法違反などの事例やハラスメントが起きていること、労働組合に事前に説明・協議なく、一方的に労働条件や事業変更の動きが見られることなどを訴え、くれぐれも「違法行為」、「不当労働行為」とならないよう各県連経営者や管理職を含めて、通達や指導・研修等を強めるよう要請しました。