組合員の声が最大の要求!!全厚労25春闘アンケート中間集約(1/14時点11,184名)生活実感からの月の賃金不足額は平均45,289円

 今号では「2025春闘・働くみんなの要求アンケート」通称・春闘アンケートの中間集約(1/14時点11,184回収)を掲載します。春闘要求の最大の根拠は組合員の声です。現場実態をつかみ、要求に確信を持ち25春闘団結して大幅賃上げを勝ち取りましょう。

 

今の賃金では物価高に耐えられない

 組合員は大幅な賃上げを望んでいます。25春闘アンケートの「今の職場で特に不満に感じること(設問3-(1))」で最も票を集めたのが昨年同様「賃金が安い」という項目でした。職員の賃金引き上げは、モチベーションアップはもちろん、職員の定着や離職防止、新入職員獲得につながります。

 設問1-(1)は生活実感の項目ですが、「かなり苦しい」と「やや苦しい」の合計値は前年度より3ポイント、5年間で約11%も上昇しています。食費、光熱費・ガソリン代など、物価高が家計を直撃しています。

 設問1-(3)は生活実感から月の賃金不足額の項目です。22年には4万円を超え今年は4万5千円以上が不足しているとの結果となっています。5万円回答が33・9ポイントで最多、次いで3万円20・1ポイント、10万円以上9・8ポイントです。

 設問1-(4)は生活で一番負担に感じる支出の項目です。23年に食費が大きく上昇し、24年から一番負担に感じる支出となっています。いずれの結果からも、この間の物価高による実質賃金の低下を反映した結果となっていることに加え、「食費」が一番の負担に感じるほどに、今の賃金では生活がままならない現状を表しています。厚生連で働く職員の要求は4万5千円以上の賃上げです。

 

実態を掴みさらなる改善を

 「月の時間外労働の平均」「40時間以上の時間外労働」「月の賃金不払い労働」は労働組合での学習や啓発運動、働き方改革の浸透もあり減少傾向です。しかし、医療・介護現場からは人手不足が深刻になっているという声が後を絶たず、現場は限界ギリギリで何とかふんばっている状況に変わりはありません。減少している要因や職種などを職場ごとに掴み、さらなる労働時間の短縮や改善となるよう、組合からの啓発や学習の取り組みを推進しましょう。不払い労働は1分でも「賃金未払い」となり法違反です。しかし2人に1人が「不払いがある」と回答しています。これは使用者側に責任がありますが、組合として働いた時間外は必ず請求するよう呼びかけ、会側へコンプライアンスのため自主的な調査や請求しやすい仕組みづくりを要求しましょう。

 

賃金増・人員増が必須

 昨年と今年のアンケート結果で際立っているのが、職場への不満の項目の「賃金が安い」の回答です。次いで「人員が少ない」「一時金が少ない」となっています。今年は昨年と比べ「経営状態がよくない」との回答が5ポイント上昇しています。

 

景気物価対策が急上昇

 設問4は政府に対する要求で、最も重視したいものを13の選択肢から3つまで

選ぶ項目です。23年に「③最低賃金引き上げ・全国一律制導入…」が「医療・介

護・保育・子育て支援の充実」を抜いて最多となっています。

 また同年より「景気・物価対策、中小企業振興」が3番目に多い回答となっている事にも注目です。

 25春闘の最重要課題は「さらなる賃上げの獲得」です。組合員の生活を守るため、情勢やストライキ配置の学習を進めると共に、「組合員の声」である春闘アンケートを活用し、要求に確信を持ち交渉に臨みましょう。一致団結して25春闘頑張りましょう。