もう限界 医療・介護・福祉の現場を守れ 処遇改善訴え、秋の銀座をパレード

 9月25日、東京・日比谷野外音楽堂にて「もう限界 平和と社会保障を立て直せ!いのちまもる総行動」集会が開催されました。行動は日本医労連や保団連、全日本民医連、福祉保育労などでつくる実行委員会が主催し、当日は2200人が全国から参加、オンラインでも200人以上が視聴しました。全厚労からも76名が参加しました。

いのちと暮らし守る政治へ転換を
 集会は日本医労連の佐々木悦子中央執行委員長があいさつを行い、「医療・社会保障費の大幅削減で医療機関や介護事業所が相次いで倒産し、地域医療・介護の提供体制が脅かされている。コロシュプレヒコールする全厚労の仲間 日比谷野外音楽堂は10月から改修工事に入るナ禍で患者が入院できず亡くなった事例が多数あったが、その反省が全く生かされておらず、国民の命が軽視されている。声を上げて行動し、平和を守り、国民の命と暮ら
しを守る政治へ転換させよう」と呼びかけました。
 集会ゲストには時事ネタを得意とする日本のコントグループ「ザ・ニュースペーパー」のお二人が「とらんぷ大統領」などに扮し、政治のおかしさを笑いに変え会場を盛り上げました。

 

応援に駆け付けた「とらんぷ大統領」

 

各分野から現場の訴え
 医療・介護現場からのリレートークでは、医療・社会保障費の増額、労働者の
処遇改善を求める声が相次ぎました。
 開業医の63%と勤務医約2万人が加入する保団連は、ウクライナ侵略やガザ
への攻撃で多くの犠牲者が亡くなっている状況に、戦争で犠牲になるのは兵士だけでな
く一般国民や女性や子どもだとして、「平和なくして医療はない」と強調しました。
 看護現場からは、患者に寄り添い質の高い看護を提供できるよう頑張っているが看護師が足りないこと。新人看護師の話を十分に聞いてあげられない状況で、「若い看護師は不安が募り、疑問はそのままにされ、孤独感や疲労を抱え、自立だけを急かされている。メンタルが崩壊する」と現場の実態を指摘。「自身や家族の生活が確保できなければ患者さんを救うこともできない。退職者を引き留め、仲間を増やすための処遇改善を」と力強く呼びかけました。
 保育現場からは、保育士を多く配置すると人件費が園の持ち出しとなり、一人当たりの賃金が低く抑えられている現状を伝え、「国の配置基準で災害があった時に子どもを守れるのか。一人ひとりの大切な命を預かり、責任を持って仕事をしている。保育士の年収は全産業平均より120万円も安く、物価高騰が生活を圧迫している」と、賃金が抑制され続けている状況を訴えました。
 集会は最後に厚労省に向けシュプレヒコールを行い、参加者は銀座に向かってパレードしました。日比谷野外音楽堂から東京駅までの道のりを、「現場はもう限界」「地域の医療をまもろう」の掛け声や、プラカード、そろいのうちわ・帽子で沿道にアピールしました。

 

秋晴れのなか元気にパレード