社会へ訴え看護師不足改善させよう 知って知らせて組織する☆仙台でナースウェーブ

 10月17日から2日間、JALシティー仙台にて全厚労第38回看護集会を開催。14県80名が参加しました。

 今集会では、講師による学習講演ではなく、「実例から学ぶ 看護師の賃金労働条件向上と組合の役割」と題して4本の特別報告を行いました。

 報告は、 ①秋厚労・畠輝義書記長「ハラスメント対策の取り組み、 ②茨厚労・井頭健一中央執行委員と吉井京湖書記次長「看護団交の取り組み」、③三厚労・前川豊彦支部看護委員長「看護委員会活動報告」、 ④広厚労・徳本美由紀副執行委員長「広島・吉田病院の議員要請と財政支援」で、各ブロックから1県ずつ担当しました。現場で実際に行っている取り組みということもあり、その成果はもちろんの事、運動を推進する中での障壁や、困難を乗り越えた経験などの生々しい話に、参加者が真剣に聞き入る姿が見られました。

 今年で3年目になるナースウェーブは、仙台駅西口で行い、宮城県医労連から応援と宣伝物資支援も頂きました。
30分の署名宣伝行動で増員署名248筆を集めました。看護学生や、介護を専攻している学生たち、看護師の親御さんなど、エールの言葉と共に快く署名をしていただくことができ、宣伝行動を終えた参加者からは「初めてだったけどやってよかった」「看護師頑張ってと言って貰えてとても嬉しかった」「自分の病院の看護師全員と一緒にやりたいと思えた」などの感想を頂きました。

 

参加者の声☆彡
第37回看護集会の参加者にインタビューしました。 A「参加したきっかけ」 B 「参加しての感想」

塚本 泰弘さん(秋厚労副中央執行委員長・看護師)

■A 昨年は娘の行事と重なってしまい行けませんでした。今年は全厚労の看護委員となったこともあり、初めてですが参加させていただきました。
■B ナースウェーブでは、みんなで白衣・スクラブに着替え現地までパレード。周りからもかなり注目を浴びていました。
 現地では多くの署名をいただきました。一度通り過ぎてから引き返して署名してくれた人もいました。
 私もマイクで看護師の現状、病院や職場の現状などを訴えました。のぼりやプラカードを掲げる人、横断幕を持つ人、署名を書いてもらう人、みんなで協力して大きな声で署名を呼びかけた事が結果につながったのだと思います。

 仙台は風が強く、少し肌寒かったですがそれ以上に自分たちも熱気を持って活動でき楽しかったです。全国の皆さん、来年はぜひ一緒に参加しましょう。

マイクを持ち秋田の実情を訴える塚本さん

降籏 理恵さん(長厚労中央執行委員・看護師)
■A 看護師経験は長いものの、看護集会に参加したことはなく、特別報告内容に惹かれました。
■B 大変充実した2日間でした。特別報告は、組合の役割や取り組みについての学びが多く、参考にしたい内容が多数ありました。特に、議員要請には感銘を受け、グループワークでも話題に挙がりました。また、仙台駅前での署名活動では、協力していただく難しさを痛感し、個人情報の取り扱いが今後の課題になる可能性があるため、時代に即した方法に変えていく必要があると考えます。
 集会後、帰宅途中の長野駅で「あしなが育英会募金」の街頭活動をしていた学生達に目が留まり、募金に協力しました。集会参加者の色々な思いの輪が、形を変えて広がっていくことに期待したいと思います。

署名班で活躍する降籏さん

小島 健太郎さん(静厚労中伊豆支部看護委員・看護師)
■A 昨年横浜で参加した時、勉強になりました。全国の仲間から、職場の厳しい現状や改善活動を聞いて、自分の病院でも活用出来る事例を学びたいと参加を決めました。
■B 一日目の秋厚労と茨厚労の厳しい職場環境は自分の病院でも同じだなと思いました。その先の行動をするために、組合の力を借りて、団結して交渉し、行動を起こす事で、職場の環境を変えられること。一人では出来ないことが、組合の力を借りる事で出来ること。これこそが、労働組合の活動なのだと学べました。自分の職場環境を変えるためのパワーをもらえました。
ナースウェーブで、「私も病院で働いてます。大変な状況なのを変えるため、頑張ってください」との声を聴いて、一人ひとりの声を集める大切さを感じました。今後も職場の環境を良くするためのヒントをもらう事が出来ました。

昨年も参加し慣れた様子の小島さん

寺本 純子さん(山厚労副中央執行委員長・看護師)
■A 興味がなかった訳ではありませんが、関心の矛先が看護分野や領域にばかり目が向いていたので、労働組合は私の中で「誰かがやってくれる他人事」でした。
 プラチナ世代の先輩ナースから、55歳以上の処遇について話を聞く機会があり、さて自分もいよいよその世代が目前となってきたので、自ら動いて変え
なきゃいけないという熱量を内に抱えながら、執行委員として活動を始めました。経歴としてはまだほんの3年ではありますが、組織で活動することがやがて大きな力となり、診療報酬等を動かす世論となる。このことをジワジワと実感してきた矢先に、山厚労の副中央執行委員長となりまして、その勢いでこの度の看護集会へ、初参加しました。
■B そもそもナースウェーブとは何ぞやと言葉の意味すら知らずにいた私でして、看護集会で行われる学習会でその意味を学び、即日、白衣に着替えて街頭へ。横断幕やプラカードを掲げビラ配りと同時に署名活動。「看護師が不足していまーす!」「ご協力お願い致しまーす!」と、道ゆく方々に声をかけながら、懸命にPRをしました。足を止めて下さる方の中には、「私たち看護学生です。頑張ってください」と、学校帰りでしょうか。数人の将来のナース仲間となる学生さん達が、署名をして下さいました。ナースウェーブの意義を理解してもらえる機会に、ほんのひとカケラの興味を示してもらえた事は、大変喜ばしい気持ちでした。

 他人事だった私がこの活動を通して、「自分事だよ」と誰かに伝え続けることの必要性を、強く実感できた参加となりました。ありがとうございました。

グループワーク後の発表をする寺本さん