23春闘・広島に続き北海道でもベア獲得。徳島では各種手当てアップ!

  23春闘は中盤に入り、妥結に至っている組織も出ています。民間大企業を中心に大幅賃上げが相次ぐ今春闘ですが、公定価格である診療・介護報酬を主な収入とする医療機関や介護施設では、賃上げが世間には追いついていません。

  4月15日現在、賃金回答は加盟19県単組中、定期昇給(定昇)回答が15県でうちベースアップ(ベア)があったのは、広島(3月号で紹介)に続き、北海道の2,000円ベアでした。その他、賃金回答では、徳島で各種手当の増額(500~2,000円)や認定看護師手当の新設、準夜手当の2百円アップなどを獲得しています(春闘回答一覧表参照)。ベアと定昇との関係については、こちらの記事を参照して下さい。

  日本医労連の集約では、ベア回答の件数も4月10日現在で202組合中50組合(前年35)とある程度増えてはいますが、回答自体が出ていない単組が少なくありません。このままでは、医療・介護業界からの人材流出や就労希望の低下は避けられないとの危機感があちこちに広がっています。国立東京医療センターでの大量離職や看護師不足による鹿児島市立病院での病棟閉鎖などがネットでも大きく拡散されています。

  4月13日、医療団体連絡会議(保険医協会や医労連など5団体)は、ケア労働者の賃上げを求めて、全厚労も取り組んでいる「診療・介護報酬の臨時改定や燃料費高騰対策を求める団体署名」1400筆余の提出と、厚労三役や政党懇談、衆参厚労委員へ要請を行うなど、国会・政府への働きかけも強めています。