被爆地・広島から核兵器廃絶を いのち守る医療労働者として 平和への決意新たに

被爆地・広島から核兵器廃絶を

いのち守る医療労働者として 

平和への決意新たに

 原水爆禁止2026年世界大会・広島が8月4日から6日まで、「被爆者とともに 核兵器のない平和で公正な世界を―人類と地球の未来のために」をテーマに広島市で開催されました。被爆から81年。世界各地で戦争と軍拡が続き、「核抑止」の名のもとに核兵器使用の危険が高まるなか、被爆地・広島から核兵器廃絶を求める声を国内外へ発信する大会となりました。全厚労からは全体で39名(内オンライン5名)が参加し、総会や多様なテーマの分科会に参加しました。

運動で切り拓く核兵器なき世界

 4日の開会総会には、被爆者をはじめ平和運動関係者や海外代表らが集いました。大会では、広島・長崎の被爆の実相を学び、次の世代へ継承すること、日本政府に核兵器禁止条約への参加を求めること、国境を越えた連帯を広げることが大きな柱として示されました。国際会議宣言でも、ウクライナやガザなどで戦争が続く世界の現状を踏まえ、「核抑止」に依存する安全保障から脱却し、対話と外交による平和構築を進める必要性が強調されました。核兵器のない世界は遠い理想ではなく、市民の世論と運動によって切り拓く課題であることが共有されました。

 5日は市内各所でフォーラムや分科会、動く分科会が行われました。「非核平和の世界へ、労働運動の課題と果たす役割」の分科会では、平和とは単に戦争がない状態ではなく、人間らしく生き、働く権利と自由が保障される社会であるとの認識が示されました。世界には約1万2000発の核弾頭が存在し、そのうち約4000発が即時使用可能な状態にあるとの危機感も共有され、対話と連帯を広げる労働組合の役割が語られました。「平和であって初めて安心して働ける」という言葉は、医療・介護の現場で働く私たちにも重く響きます。労働者のいのちと暮らしを守る運動と、平和を守る運動は決して別々ではありません。

 同日夕方の日本医労連産別交流会では、高橋信夫代表理事(広島原水協)から「広島・長崎の原爆被害と核兵器廃絶」をテーマに学びました。原爆は熱線、爆風、放射線によって人命を奪うだけでなく、病院や医薬品、水、そして医療従事者までも奪い、医療体制そのものを崩壊させます。「原爆医療は、被爆者をつくらないことでしか成り立たない」との指摘は、いのちを守る医療労働者にとって核廃絶が自らの課題であることを改めて突きつけるものでした。夜には相生橋T字路で反核平和ペンライト行動も行われ、日本政府に核兵器禁止条約への参加を求める思いを光に託しました。

 6日のヒロシマデー集会・閉会総会では、広島被爆者による「被爆体験の継承と未来」をテーマとした特別企画や、韓国、マーシャル諸島、アメリカ、コスタリカなど海外代表からの発言、日本の運動の決意などが続き、核兵器のない世界を実現するため、地域・職場から行動を広げていくことを確認しました。

灯ろうに願いを込めて

 6日夜、相生橋近くの基町河川公園で「ヒロシマデーとうろう流し」が行われました。日中の厳しい暑さが残る夕刻、灯ろうが静かに川面を流れていく光景に、多くの犠牲者への追悼と「二度とヒロシマを繰り返さない」という願いが重なりました。被爆の実相と被爆者の願いを受け継ぎ、次の世代へ伝えていくことの大切さを、あらためて胸に刻む時間となりました。

 核兵器と人類は共存できません。いのちと暮らしを守る医療労働者だからこそ、戦争を許さず、核兵器廃絶を求める声を上げ続ける必要があります。全厚労は、今回広島で学び、感じたことを職場と地域に持ち帰り、核兵器のない平和で公正な世界の実現へ、仲間とともに歩みを進めていきます。