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女性委員会

(写真上から)①女性集会全体風景、②教育講演頂いた安斎育郎先生、③夕食交流会での茨城の踊り、④福島の「母性保護だぜ~♪」アピール、⑤真剣に話し合った分散会
◆ 2012.06.13

第35回女性集会を福島で開催


いま私たちにできることは
~福島原発事故を踏まえて~

 6月8~9日の2日間、福島県磐梯熱海温泉・華の湯にて、全厚労第35回女性集会が開かれ、17県から121名の参加者がありました。
 今回の女性集会では、昨年の東日本大震災と原発事故により、今もなお様々な被害や困難を受けている福島を支援するとともに、現在、福島のみならず日本全体を苦しめている原発や放射能問題について学ぶことで、私たちに何ができるか、を考えることを目的にしました。

時が止まった警戒区域 原発事故がなかったら

 渡辺委員長が主催者あいさつ。若者の不安定な職や低収入、保育の営利自由化の問題など、結婚し、子どもを生み育てづらくなっている国の政治の問題について、目を向けて取り組むことの大切さを訴えました。
 また女性委員会を代表してあいさつした折笠副委員長は、福島での開催に感謝の意を表すとともに、「報道では前向きな人たちばかりが取り上げられるが、実際は多くの人が苦しんでいる。警戒区域が解除された相馬市小高地区では、1年3ヶ月前のそのままで、時間が止まっている状態。原発事故がなかったらと常に考えるが、一方で全国から支えられていることに励まされている。福島で多くを学んで交流して持ち帰って欲しい」と述べました。

福島在住の家族の悩み 生の現実を聞いて納得

 集会では、安斎育郎先生(立命館大学名誉教授)から「福島第一原発事故を踏まえ私たちは何をすべきか」と題して、講演を頂きました。
 安斎先生は、東大原子力工学科1期生でありながら40年間、反原発・反核の立場でたたかってきた者として、原発事故を防げなかったことに対する思いとともに、日本の原発政策の背景や今後、日本国民が考えるべきことを熱く語られました。
 また特別報告として、今も放射線量が高いとされる福島市渡利地区に家族で住まれている佐藤晃子さんから、原発事故直後からの生活の実態と「子どもチーム(福島復興共同センター放射能対策子どもチーム)」の取り組みについて、お話頂きました。
 基調報告では、震災以降、憲法の基本的人権が侵害されているなかで、「命」を守る女性としての観点からも、6月から始まる「母性保護月間」で学習と権利行使を忘れずに取り組むことを訴えました。

「母性保護」も楽しく アピールした交流会

 夕食交流会では、恒例の各県「余興」で盛り上がりました。茨城の「焼き鳥体操」で会場みんなで踊ったり、開催地福島からは、「○○だぜ~♪ワイルドだろう~♪」でお馴染みの「すぎちゃん」や「ローラだよ!」の物まねで、母性保護の大切さを訴えるアピールで会場を大いに沸かせました。
 翌日は6つの分散会で、講演の感想や「私たちにできること」について意見交換を行いました。
 参加者の中には、震災に遭い知人や親戚を津波で亡くした人や、夫が原発で働いている人などもいて、それぞれの経験や情報なども交流しました。
 意見交流の中では、「他人事ではないと感じた」「脱原発の声だけでなく、自然エネルギーへの転換に向けて、暮らしのエネルギー資源をどうするか考えていく必要がある」「子どもたちの未来を守る責任、語り継ぐ責任が私たちにはある」「新聞やTVなどの報道だけでは分からない。隠されている情報をつかみ、判断する力も必要」「一人ひとりの力を一つにまとめて、労組として脱原発や復興に取り組みたい」などの様々な意見や決意が交わされました。




     
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