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女性委員会

熱く語る伊藤千尋先生(上)、夕食交流会でも「一人がひとつ出来ることを」と伊藤さん(中上)、香川の「女々しくて♪」(中下)、福島の「八重の桜」(下)
◆ 2013.06.25

いまこそ「活憲」へ!一人が動けば社会は変わる~女性集会in京都


 6月7~8日、全厚労は、第36回女性集会を京都国際ホテルで開催し、17県から105名が参加しました。「平和・憲法」をテーマに3回目となった今回は、ジャーナリスト・伊藤千尋さん(朝日新聞記者)から世界の取材から見えてくる「日本国憲法」の先進性を聞き、立命館大学・国際平和ミュージアムの見学で、普段なかなか考えることのない憲法・平和や核兵器・戦争の問題を知り、日常にこそ憲法を活かすことの大事さをみんなで学びました。

女性運動・平和運動のバトンを引き継ごう
 冒頭、渡辺執行委員長は、「36年に渡る女性集会の歴史と運動のバトンを受け継ぎ、次世代に引き継いでいって欲しい」と主催者あいさつ。
 折笠女性委員長は、「福島は変わっていない。現状を発信していきたい」と述べるとともに、新潟県巻町での原発建設をめぐる住民投票を描いた映画『渡されたバトン~さよなら原発』で脚本家のジェームス三木さんが「デモや集会も大事だが、反対を叫ぶだけでなく一般の推進派に、静かに地道に何が本当に大切なのかを考えさせることも大切だ」と話されていることに触れ、「これからの運動に活かしていきたい」と話しました。

憲法を身近に、軍事よりも教育を
 伊藤千尋さんの記念講演では、「日本は原発に頼る必要はなく、政府機関が公表した自然エネルギーの試算でも地熱発電で原発の20基分が作れるということ」、「風力など自然エネルギーにおける日本のポテンシャルは相当高く、政治決断でエネルギーシフトしていくかどうかだ」と語られました。また中南米取材の経験から、日本と同様の平和憲法を持つコスタリカでは、実際に軍備をなくし、「兵隊と同じ数の教師を」と軍事費を教育費に変えて、誰もが誇りを持って憲法を語れていることや、小さい子どもでも「幸せになる権利」を求めて違憲裁判ができ勝訴していること、そのような違憲裁判が年間1万2千件も行われているなど、驚きの事実が紹介されました。

いま憲法が危ない!選挙に行こう
 基調報告では、「被災地の復興・再生そっちのけのなかで、政府与党・自民党の夏の参院選公約では、『憲法改正』が挙げられている。『96条改正』先行が世論の批判を受けてトーンダウンしているものの、取り下げている訳ではない。自民党改憲草案を読むと『天皇の元首化』『国防軍の創設』の他、『基本的人権の原則』を定めた97条の全面削除を始め、表現の自由などの基本的人権を『公益及び公の秩序』のために制限できると定めようとしている。世界でも最も先進的な日本国憲法を守る、憲法を活かすために夏の参院選できっちりと主権者として判断しよう」と訴えました。

何か一つ自分に出来ることを
 その後の分散会では、講演の感想や身近な事で「憲法がないがしろにされていることはないか」、「一人ひとりが出来ることはなんだろうか」をテーマに交流しました。
 恒例の夕食交流会では、各県の余興も。香川からは、ゴールデンボンバーズの「女々しくて」の替え歌で、「眠たくて眠たくて眠たくて辛いよ~♪」と夜勤する看護師さんの気持ちを代弁。福島では、「八重の桜」の扮装で寸劇を披露、TPP参加や「憲法改正」など、「ならぬものはならぬのです!」と力強く訴えました。
 2日目は、全体会で分散会の報告等を行った後、立命館大学・国際平和ミュージアムに移動。ボランティアガイドのみなさんの説明で核兵器が作られ増え続けてきた社会的背景などを学びました。
 集会まとめでは、「労働基準法や労働組合の運動が保障されているのも憲法があって平和であるからこそ。知ったからには行動しよう。参加者一人ひとりが、来年までに何か一つのことをやりとげた成果を持ち寄ろう」と呼びかけました。




     
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