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平和委員会

写真上から①28日ビキニデー集会でのアピール、②3月1日墓参行進、③弘徳院の墓前で焼香、④三重のゆかいな仲間たち、⑤墓参行進後に集合写真
◆ 2014.03.01

3・1ビキニデー あの日から60年
 核兵器・核被害なくす決意を新たに


ビキニデーとは?
 いまから60年前(1954年)の3月1日、アメリカが太平洋ビキニ環礁で広島型原爆の1000倍の威力を持つ水爆実験「ブラボー」を行い、マーシャル諸島の人々や多くの漁船が被災しました。
 焼津港所属のまぐろはえ縄漁船「第五福竜丸」はアメリカの指定した危険区域外にいたにも関わらず、多量の死の灰を浴びるなどして被爆。乗組員23名全員が急性放射能症になり、無線長だった久保山愛吉さん(当時40歳)が「原水爆の被害者は私を最後にして欲しい」との言葉を残してその年の9月に亡くなりました。この事件をきっかけに東京・杉並区の女性たちが原水爆禁止署名に取り組み始め、またたくまに全国で3千数百万筆以上の署名があつまる大運動になりました。全国で「核兵器・核実験反対」の世論が巻き起こり、今日まで続く原水爆禁止世界大会や国民平和大行進が行われるようになったのです。そして毎年3月1日に久保山愛吉さんの遺志を引き継ぎ、ビキニデー集会が行われています。
 被災60年となる今年の集会には、2月28日に1000人、墓参行進には2000人、3・1ビキニデー集会には2400人が集まり、会場に入りきれない人々で溢れかえりました。全厚労からは、11県29名が参加しました。

今年も独自集会で学び交流
 全厚労では2年前から独自の平和学習会を開催。今年は原発をなくすいわき連絡会が作成したDVD「福島原発 絶望から希望へ」を鑑賞した後、4つのグループワークに分かれて、「今私たちにできること」をテーマにディスカッションを行いました。各グループでは「震災当時、東海原発でも5・4mの津波を受けたが、わずか1日半前に6・1mの防護壁が完成していたため、非常用電源が生き残り難を逃れた。もし完成が数日遅れていたら首都圏も全滅だったかも知れない」との話などあまり報道されない事実も出され、「原発なくせ、復興急げ」などの思いを確認し合いました。

久保山さんの遺志受け継ぎ
 3月1日には、焼津駅から久保山愛吉さんが弔われている弘徳院までを墓参行進し、バラの花を手向けて焼香を行いました。午後のビキニデー集会では、会場に入りきれず第2会場のスクリーンを見ながらの参加に。海外代表や各地の参加者から、核廃絶への取り組みと来年のNPT(核不拡散条約)再検討会議に向けた決意が語られました。またマーシャル諸島に代表団として派遣されている元乗組員の大石又七さんからも電話でメッセージを頂きました。

参加者の感想から
【平和学習会】
○DVDを見て、被災地では何も解決していない、変わっていない現状を知りました。あの日から3年という月日が経ちましたが、未だ前に進むことが出来ず被災者の方々はずっと苦しみ続けていると思います。でも直接的な被害にあっていない人々の中で、記憶は薄れていっているのが正直なところだと思います。私たちの生活は原発から得る恩恵の上に成り立っていましたが、危険性を多くの人が知ったいま、同じ事が起こらないよう、みんなで協力していきたいと思いました。また核兵器と原発を関連づけて考える事が出来ていませんでしたが、グループワークで話を聞くなかで、多くを学ぶ事が出来ました。(看護師・女性)

○今まで知らなかった原発の事やそこで働く労働者の労働環境の悪さ、震災からもうすぐ3年経つも、まだまだ復興が進んでいない現実など、ビデオを通じて知る事が出来た。
 マーシャル諸島のある島では、被爆しただけでなく、そこに住めないために多額の補償金をもらい、別の島へ移住したが働かなくても生活できるため、働かなくなってしまい、その親の姿をみて育った子どももいるという事を知り、核は健康被害だけでなく、働くことの意義や喜びを知らないままに育っていく子どもをつくってしまう事を知った。今回の福島原発事故にしても、広島や長崎の被爆にしても、核被害の恐ろしさをいかに風化させずに次世代に伝えていくことが大切なのかを学んだ。(保健師・女性)

【全体を通して】
○本当に恥ずかしながら今回の参加は労組活動として初めてであり、ビキニデーに寄せる考えや思いを知る機会となりました。署名やこうした集会は、〝私〟ただの一人、されど一人という考えに変えさせられ、これから何をし、それを自分の意見として持てるよう、この機会から動きだそうと思いました。(相談員・女性)

○核兵器に対しての恐怖、原発への不安、そして平和への願い。誰もが抱いているはずなのに、未だに実現しない現実。一人の力は小さいとしても、みんなで協力すれば大きな力になる。今の現実を変えていけると信じ、今回の学びを周りに広げていきたいと思います。今回参加できて本当に良かったです。(看護師・女性)




     
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