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集会後半のシンポジウム風景(上)、一年前より仕事が増えた(中)、休憩取れないほどやりがいない(下)
◆ 2014.02.13

日本医労連 2・6夜勤シンポ


国際基準の夜勤規制・人員体制へ

 2月6日、東京・星陵会館にて日本医労連主催の「夜勤改善と大幅増員をめざすシンポジウム」が開催され、全国から約250名、全厚労からも約20名が参加しました。
 集会前半では、4年ぶりに取り組まれた「看護職員の労働実態調査」の報告とともに、「めざすべき看護体制の提言(1次案)」が示されました。
 実態調査は、全国の約3万2千人以上の看護師から集められ、うち全厚労からも約5千人弱のデータが集約されたものです。

1年前より仕事量が増えた 6割
 報告では、「1年前に比べて仕事の量が増えた」と答えた人は約6割で「大幅に増えた」というのが22%、患者の高齢化や認知症の増加によって、7対1病棟よりも10対1、13対1、療養病棟などで増えたという声が多く、また若手の対応が難しく、ベテラン層にしわ寄せが来ている実態が出されました(図上)。

休憩が取れないほどやりがいがない
 その他、調査では2交替勤務で休憩や仮眠が取れないほど、慢性疲労状態や、「やりがいを感じない」という人が多いこと(図下)や、直属の上司や医師からのパワハラの増加、患者からのセクハラの増加なども特徴的な看護現場の実態として出されました。
 その上で今後、看護師の「第8次需給見通し」策定に向けた新たな「提言」について提案。病棟に求められる看護体制として、07年の国会決議に示された「日勤は患者4人に看護師1人、夜間は患者10人に看護師1人」を基本とし、週32時間労働、1病棟40床として夜勤体制は3交替・5人体制、週休2日と休暇の完全取得を条件にし、外来・手術・透析や訪問看護などの看護師も加味して、必要数を260万+αとする目標を掲げています。

国際基準活かして、一つひとつ現場の改善を
 集会では、労働科学研究所の佐々木司氏のミニ講演の他、郵政産業ユニオンの廣岡さんから郵便集配局での夜勤労働をILO(国際労働機構)やILO条約の国際基準を活用して、改善させた取り組みや、北海道勤医労での訪問看護の実態調査、全医労柳井支部の看護改善を求めるたたかいがそれぞれ報告されました。




     
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