HOME  > ニュース

ニュース

(写真上から)スタッフのみなさんと。 病棟入り口にある魔よけのおまじない。 100以上のベッドが並ぶ新生児室。 病院のマスコット(子宮がモチーフだとか…!?)
◆ 2011.01.12

韓国の病院労組「楽しく仕事」をモットーに活動
  西日本ブロックで「韓国医療視察」ツアー


 全厚労西日本ブロックでは、11月21日~24日、3泊4日の日程で、「韓国医療視察ツアー」を行い、総勢31名が参加しました。
 2日目にメインの病院視察と韓国医療保健労働組合との懇談。視察に伺った病院は、ソウル市内で産婦人科で有名な「第一(チェイル)病院」でした。

 1963年にソウル婦人がんセンターとして開設されたチェイル病院は、1980年に総合病院へ、87年には韓国で初めて試験管ベビーの妊娠に成功します。翌年には凍結卵での試験管ベビーを誕生させるなどの業績もあります。1996年には、サムスングループに編入され、サムスン(三星)チェイル病院に改名しますが、2006年には、サムスンから分離し、「チェイル病院」となりました。その間にも母児センターや、健康増進センターを開設、いまでは、許可病床300床のうち、新生児室が172床を占めています。
 外来患者は、1日2000人、産婦人科が外来の半分、入院の80%を占めており、患者の重症度は低い病院です。
 病院内の視察では、産婦人科病棟や放射線、新生児室などを回りました。産婦人科病棟には入り口に韓国の「おまじない」が飾ってあったり、開放的な雰囲気のナースステーションでスタッフさんと記念撮影したりと和やかに視察を行いました。
 途中、通りすがった職員食堂では、全てのテーブルにキムチやナムルなどたんまりと置いてあったのは、ちょっとびっくりでした。

 午後からは韓国の医療産業別労働組合である「韓国保健医療労組」と懇談でした。1998年に結成された韓国病院労働組合連名が前身組織で、韓国保健医療産業労働組合(KHMU)となったのは、1998年。「50万の保健医療労働者とともに」を謳う産業別労働組合で組織数は4万人です。
 2004年には約1万人が14日間の全国ストを行い、週休2日制を勝ち取っています。韓国では、癌への保険適用率が半分程度で、労組では、1987年に「患者権利確保運動」、2005年に「癌から無償医療を」などの運動を展開してきたそうです。「お金よりいのちを!全員の健康を!」をスローガンに活動を展開しています。組合員の平均年齢も32歳と若く、執行部もなかなか引き受ける人がいないそうですが、元気な若い人たちの組合という感じがとても印象的でした。


 またチェイル病院の組合は、ユニオンショップ制で、「楽しく仕事する」をモットーとしながら、労働条件だけでなく、活動の重点方針として、「組合員・家族の連帯」を第一に、イモ掘りや野外体験等を家族一緒に行っているという報告に、とても家族的な感じを受けました。




     
Copyright(c)ZENKORO. All rights reserved.