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美しい宮古の空と海(上)、島で行われたシンポ(中)、東海林委員長と広厚労・全厚労の仲間(下)
◆ 2011.03.10

労働組合敵視やめよ!契約社員の差別やめて正社員へ


全厚労から宮古毎日新聞労組へ支援の行動へ

 澄み切った碧い空、エメラルドグリーンに光りきらめく海。美しい空と海に囲まれた沖縄県宮古島で、2月27~3月1日に、宮古島毎日新聞社の争議支援行動が展開され、全厚労から本部と広厚労尾道支部2名が参加してきました。

 この行動への参加は、1月の全厚労春闘討論集会に新聞労連の東海林委員長が記念講演の講師として来られた際に、「人でなし」の会社の一つとして、この宮古毎日新聞労組のたたかいに「ぜひ支援・連帯の力を貸して欲しい。沖縄の海も満喫して」と呼びかけられたことに応じたもの。第4次となるこの行動には、北海道から沖縄までの新聞労連加盟単組からの代表やMIC(日本マスコミ文化情報労組会議)に結集する民放労連(テレビ)、出版労連などのメディア産業の労働者を中心として90名近くが参加していました。

宮古毎日新聞労組のこれまでのたたかい

 2006年5月、宮古毎日新聞労働組合が従業員の約8割の39名を集めて結成されました。宮古島では、民間企業で初の労働組合結成ということとともに、正社員や契約社員、パート、関連会社のパートなども組織した「働く仲間」みんなを組織した組合として、非常に注目されていました。労組結成のきっかけは、社長のワンマン経営により、正社員を突如、契約社員へと切り替えられたり、賃金がどうやって決められているかも分からない状態だったことなどの改善を求めてのことです。また仕事の仕方も尋常ではなく、一人ひとりが細かい日報を書かされ、気に入らないことがあれば社長に突然呼び出しを受けたり、まるで奴隷のような扱いだったともいいます。

 労働組合結成後は、組合員の切り崩しや団交拒否などの不当労働行為を始め、契約社員の雇い止めや、労働条件の不利益変更を押しつけてきました。県労委や労働審判では、労働組合・労働者側が勝利してきたものの、残った組合員9名と労働組合に対して、執拗に団交拒否や一方的打ち切り、不利益変更の強要を行ってきました。
 当面の課題は、新たな団交拒否(不誠実団交)と3名の契約社員の3月末での雇い止め撤回、正社員化要求ということでした。詳しくは下記のリンクにもあります。

http://d.hatena.ne.jp/news-worker/20090720/1248028676

心優しい人たちが集まる宮古島に「人でなし」は似合わない

 日曜日の夜は、このオルグ総行動の結団式。月曜日には、団体交渉・支援行動と周辺地域へのビラ撒きを行ってきました。東京に住む人間にとっては真夏のような気候の中、住宅地や平良港ターミナルでの住民・乗客の皆さんにもビラをまいてきました。赤い腕章をしている10名近い集団に、ターミナル職員の興味の目もありましたが、「ビラを撒いていいですか?」と尋ねると、「ここのあたりがいいよ」と言ってくれたり、「赤い腕章してて、今日は何かイベントがあるの?」と聞かれて、「宮古毎日新聞の労働組合のことです」というとビラを受け取って「頑張ってね!」と励まされたりで、宮古島の人って本当に良い人たちなんだな!って思いました。ごくごく一部の人を除いて…。
 月曜日の夕方には、「反貧困ネットワーク」事務局長で内閣府参与の湯浅誠さんらを呼んで、「非正規と貧困を考えるシンポジウム」も行われて、労組関係者はもちろん、地域住民の方々ら全体で150名が参加して、日本の格差と貧困、沖縄の状況などが語られました。この集会のチラシも市内あちこちのお店に張られていて、非常に住民の注目も浴びていたことを感じました。このシンポでは、参加者一同の賛同で「労働の尊厳を守り、民主的経営で市民の信頼に根ざした新聞を発行し、貧困のない公正な社会づくりを目指す宮古島アピール」を採択し、翌火曜日に、宮古毎日新聞に手渡しに行きました。
 行動の結果は、ひとまず3人の契約社員の雇い止めは阻止できたそうです。しかし雇用は守れても労働条件では、まだまだ争いがあります。小さな南の島での出来事ですが、注視してこれからも支援していきたいと思います。

新聞労連のホームページ

http://www.shinbunroren.or.jp/oshirase/oshirase.htm

宮古ケーブルテレビでのニュースの様子(シンポの様子が報道されました)

http://media.miyako-ma.jp/mtv/content/view/5752/57/

 




     
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