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「農地を返して!」のプラカード手に切実に訴えた
◆ 2011.04.27

安全な農地を返せ!東電本社前で早期賠償求める抗議


 東京電力福島第1原発の放射能漏れ事故が1ヵ月半も続く4月26日、東京・千代田区の東京電力本社にバス3台で駆け付けた福島の農家160人を含む400人がつめかけ、作物や農地の汚染に早期の賠償を迫りました。

福島・千葉から牛をつれて参加
 茨城から出荷を予定していたホウレンソウ、福島・千葉から牛をトラックに乗せての参加に多くのマスコミも注目。全厚労や航空労組などの労働組合や婦人団体、福島県内の業者と取引のある中小商工業者らが支援に駆け付け、東京電力本社を取り囲んでの行動となりました。

生活のために補償を早く
 行動を主催した農民運動全国連合会(農民連)の白石会長は「ここにいるのは原発のせいで全てを奪われた人たちだ。生活のために必要な補償を早急に行え」と東電の対応の遅さに怒りの声をあげ、参加者は「安全な農地を返せ」「原発事故は人災」と書かれたプラカードやむしろ旗を手に「放射能を止めろ」「早急な賠償を行え」とシュプレヒコールをあげました。

完成済みの新築が引き渡せない
 福島の自営業者からは借りている機械のリース料が毎月30万にもなり、直接的な損害はさることながらこれまで営々と行ってきた取引業者や顧客との信用、営業の基盤を取り戻すには出荷予定分の補償だけでは足りないことを指摘。建築業者は3棟の新築契約のうち完成していた2棟が引き渡せず今後の不安を述べ、農業だけではなく幅広い損害賠償が早期に必要であると訴えました。

原発推進の政財界の存在
 航空労組連絡会の和波事務局次長は収入の断たれた解雇された労働者にすぐ農民連から農作物を贈って頂いた事に感謝と、震災がなければ田畑でお手伝いをと思っていた矢先の原発事故に憤りを感じていること。また、原発を推進してきた政財界の存在を見逃すことはできないこと、この構図は農地を取り上げて空港を造り、就航を押しつけた航空行政にも通じるものであることを指摘し、大きな支援を表明しました。




     
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