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震災後、閑散としていた鹿島の病棟(上)、メーデー集会で震災時の状況を報告する青年部長(下)
◆ 2011.05.11

鹿島厚生病院 入院受け入れ可能に


 4月11日に外来診療を再開した鹿島厚生病院は入院については制限がありました。屋内退避から緊急時避難準備区域の20キロ~30キロ区域からわずかに外れる鹿島厚生病院は、みなし30キロとしての扱いで入院患者数や日数制限がありましたが、先月末の県の会議で入院患者の受け入れの再開を決定しました。鹿島厚生病院のある南相馬市は避難先から戻る住民が増えている一方で、入院患者や救急患者を受け入れる病院がありませんでした。相馬市の病院は満床で入院の受け皿にはなれず、遠く仙台市または福島医大に搬送せざるを得ない状況が続き問題になっていました。「このままでは救える命も救えない」と南相馬市の医師らからの訴えがありました。このことは先日のNHKの震災特集でも報道されました。原発事故は様々な形で医療に大きな影を落としています。
 そんな中、鹿島厚生病院は職員のほぼ全員が勤務出来る体制が整っていたので、5月より入院患者の受け入れを再開し現在20名程の患者さんが入院しています。同市の30キロ圏内の病院はまだ入院を受け付けておらず今後この地域の救急、入院診療の要となる可能性が強く、再開した以上は責任も重大です。一日も早く通常通りの地域医療の再開が望まれます。そのためにも補償問題も含めた国への訴えなど、今後も継続した運動が必要です。原発事故がまだまだ予断を許さない状況の中で、一時帰宅、学校の校庭の汚染による学生の健康被害、農業問題、風評被害など様々な福島特有の問題を抱えています。しかし、希望を失わずに私たちに出来ることをして頑張りましょう。

5月1日メーデー 双葉職員も参加

 5月1日に各地域でメーデーが開催されました。会津地方では高田分会が若松市に参加、坂下分会が両沼地域(会津坂下町)にそれぞれ参加しました。両沼メーデーは原発事故の問題を中心に学習会を行い、それぞれの立場から発言がありました。教員からは教育者として児童の健康被害の心配、農民連からは生産者の立場から今年の作付と今後の心配、コープ生協からは販売者としての訴えがありました。そして厚生連からは双葉から坂下厚生病院に助勤となっている小林青年部長が、避難してきた時の様子を赤裸々に話し、参加者から大きな感心が寄せられました。また、同じく坂下厚生病院に勤務している松崎分会長、山田中執も参加し折笠委員長が紹介しました。現在3人はそれぞれの職場で慣れないながらも、職場のみんなに支えられながら元気で働いています。しかし、それぞれの病院に勤務する人の中には辛い思いをしている人もいるとの声も聞かれます。労組として今後どう支えて行くか5月11日の中央執行委員会で現状を把握し対応して行きます。
(福厚労災害対策ニュース18号より)




     
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