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(写真上から)①横須賀基地の説明をする鈴木さん、②へり空母「ひゅうが」、③講演するジェーンさん、④過去のレイプ事件を布に書き留めて、⑤夕食交流会にてみんなで。
◆ 2012.07.24

全厚労平和集会-横須賀で基地のこと、米兵犯罪のこと、原発のこと考えた-その1


 7月15~16日、全厚労は独自の平和集会を横須賀で開催。講師の方も含めて8県から36名が参加しました。
 今回の企画の意図は大きく言って3つありました。一つは、日本の中で沖縄に次いで米軍基地がある神奈川県内の「米軍基地」の実態や問題を知ることで、日米安保の問題を考えてもらうこと。二つ目には、現実に米兵から直接的な被害(レイプ)を受けた被害者から話を聞くことで、その人の立場になって考え、基地の存在そのものの問題、屈辱的な地位協定の問題などを知ってもらうこと。そして最後に16日の代々木公園にて開かれる「さようなら原発集会」と連動させて、なかなか東京の大きな集会に参加できない地方の人たちにも熱い雰囲気を感じてもらうこと、を目的にして企画しました。

間近に迫る軍艦や軍事設備に驚き
 横須賀に集まった参加者は、まず「よこすか軍港めぐり」のフェリーに乗船。これは観光目的で行われているもので、船上での説明は、在日米軍基地のマイナス面に触れるものではありませんが、巨大なヘリ空母やイージス艦、潜水艦、米海軍や自衛隊の施設などを目の当たりにしました。平和ガイドには、神奈川県平和委員会事務局長の鈴木和弘さんにお願いしましたが、商用観光フェリーの中ではあまり説明はできませんでした。約45分の軍港めぐりの後は、場所を近くの産業交流プラザ研修室に変えて、改めて座学で、横須賀基地の現状と問題について学びました。(この時の内容は、私は同席していなかったので承知せず。改めてアップします)

10年間訴え続けた「レイプ被害」が新たな展開へ。ようやく実名公表へ
 1日目後半は、米兵によるレイプ被害者であるジェーン(キャサリン・ジェーン・フィッシャー)さんからお話を聞きました。彼女は、今から10年前、横須賀で米空母「キティホーク」所属の米兵に自らの車の中でレイプされ、その後の神奈川県警の調査でも、非人道的な扱い=「セカンドレイプ」を受けたことによるPTSDを背負ったことから、加害者米兵に対する提訴、県警に対する提訴を行うなかで、日米安保下に存在する「地位協定」の問題にまで解決すべき課題に至り、米兵犯罪のみならず、あらゆる場合のレイプ被害支援活動を行っています。

Wariiors Japan のサイト
http://www.warriorsjapan2002.webs.com/

事件後、初めて夜の横須賀を出歩けた、支えてくれるみなさんのおかげ
 詳しいことは、彼女が主宰する「Warriors Japan」のサイトや添付の資料を読んでもらえればと思います。今回、紹介したい話は、この集会が彼女にとっても大きく変化するきっかけになったということです。
 実は講演のアポイントを取った際には、集会を横須賀で開催することを話すと、「PTSDが再発するかも知れない。夜の横須賀には出られない」と言われていました。ところが平和集会2日目朝、東京へ戻るジェーンさんを駅へ送る時、前の夜に「事件以来、初めて夜の横須賀に出かけました。これまでだったら考えられないこと。息子と一緒だったこともあるけれど、私を支援してくれる仲間が、近くのホテルで、私の傍にたくさんいてくれるということを思ったら、自然と怖くなくなった。私はひとつずつ脱皮していけている」と感謝の意を示してくれました。
 前日の講演の際には、「これからは、自分の幸せを追求していきたい」「日米地位協定を変えたい」と2つの目標を話してくれたたジェーンさん。7月6日の記者会見からは、これまでスーツ一辺倒だったのが、ドレスを着ていける気持ちになったとも言っていました。(平和集会1日目より)
(全厚労書記局 松尾 晃)




     
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